意志の力をあてにするな!

これは、英語学習や、TOEICやTOEFLといった各種受験

勉強等とは直接関係ありませんが、大事なマインドセットだと

思うので書きます。

 

何かを始めようとする時(例えば、toeicを受けるぞ!)、多くの

人は、

 

「絶対にやる!」

「本気出します!」

 

等々、前向きな姿勢を見せます。

 

もちろん、前向きな姿勢や、やるんだという意思は大事です。

大事ですし、それがなければ始まらないとも言えます。

 

 

が、がですね、1000人以上の学習者と接してきた

経験からすると、

 

意志の力だけで継続・完遂できる人は少数

 

というのが僕の実感です。

 

中学生や高校生、浪人生など、それだけ(受験勉強のみ)をしていれば

いいという場合は、まだ意志の力で続くかもしれませんが、いわゆる

大人(会社員や主婦等々)の場合で、

 

他にやらなければならないタスクがある人

 

は、意志の力だけでは、各種学習は続かない事が多いです。

 

そういった意味では、鉄の意志を持つことは大事ですが、

自分の意思というものをそれほどあてにはしない方がいい

と思います。

 

では、どうすればいいのか?

 

無意識にできるように環境を整えろ!

意思を持つということは、意識的に行動するということです。

 

いわば、「よしやろう!」とその都度パワー・エネルギーを

使っているわけです。



 

人間のエネルギーには限界がありますから、どこかで続かなく

なるパターンが多いです。

 

でも、その「よしやろう!」というエネルギーをほとんど使わずに

始められれば、いつまででもできるという好循環になります。

 

自分の好きなこと(ゲームをする、マンガを読む等)であれば、

「よしやろう!」と思わなくても無意識に始めますよね?

 

ですので、自分がやろうとしている課題(英語学習でも何でも

いいわけですが)を

 

始める環境を常に整えておく

 

というのは、実は極めて大事なことです。

 

塾や会社といった所をイメージしてもらえば分かりますが、

どちらも勉強や仕事をする

 

「環境」がすでにある

 

わけです。

 

よしやろう! と思わなくても、行けばやらざるをえない

ですよね?

 

あるいは、主婦の方がパソコン上で(このブログでなくてもいいですが)、

英語学習をしよう!と思った場合、子供の世話や、洗濯物をたたむ、食器を

洗うといった、家事が終わってようやくPCの前にいける、といった事は

容易に想像できます。

 

その場合は、パソコンを事前につけておき、目的のページを開いておく

だけでも違います。

 

あるいは、ノートとペンを使うのであれば、それも準備しておくと

いったことです。

 

とにかく、自分の意思が求められる要素を可能な限り少なくしておく

というのは非常に大事なことです。

 

例えば、スマホの電源を切っておく、テレビを切っておく、といった

事も集中するためには非常に大事です。

 

意識しなくても、すっとその作業に入っていける環境を整えて

おくことを意識するというイメージでしょうか。

 

affordance; アフォーダンス

affordanceという言葉があります。

 

アメリカの知覚心理学者、ジェームズ・ギブソン(1904-1979)

の造語ですが、

 

(小難しいのでシンプルに書くと)

「アフォーダンスとは、環境が(人間を含めた)動物に提供する価値のこと」

「アフォーダンスは知覚者の主観が構成するものではなく、環境の中に実在

する、知覚者にとって価値のある情報である」

 

まあ、ここで言いたいことは、人間は環境に刺激を受け、自らが

主体的に働きかけていると思いがちですが、アフォーダンス的に

言えば、(価値のある)情報は環境の中に実在していて、それを

どう使うかは人間次第だということです。

 

つまり、我々は何かをしよう! と思ったら、その行動をうながす

ような環境をまず整えてしまう、あるいは環境を整える事を優先する

と結果として長続きすると思います。

 

そして、

affordanceという造語の元になった、

 

afford

とは、文字通り、

~~できる

~~に対する余裕がある

 

といった意味ですよね?

 

affordanceを意識してaffordできるようにしましょう。

 

**ここで書いたaffordanceの理解がきっちりと正しいか

どうかは微妙なので、興味のある方は、こちらをどうぞ。

 

 

 

勝手に坂道を転がっていく

環境が整って、無意識に行動できるようになれば、あとは勝手に

坂道を転がっていくようにズンズンと進んでいくでしょう。

 

もちろん、無意識にできるようになった時こそ、

 

大事な部分を意思を持ってやるべき

 

だと思います。

 

無意識に流す所と、意識的に気合を入れる部分を分けた方が

結果としては大きく前進する確率が高いのではないでしょうか。

 

雪だるまのように坂道を転がりだしたら、それは「成功」という

ことです。

 

“Life is like a snowball.

The important thing is finding wet snow and a really long hill. ”

― Warren Buffett
 

人生は雪だるま作りに似ている。

大事なのは、湿った雪を見つけることと、本当に長~い坂だ。

ウォーレン・バフェット(世界的投資家)